銀行そのものになれ – その1

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金持ち父さんのキャッシュフロー・クワドラントのエッセンスを抽出し解説しているページです。

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アメリカでは、1980年代に、多くの貯蓄貸付組合(S&L)の破綻が相次いでいます。
貯蓄貸付組合(S&L)とは、米国において、貯蓄と住宅ローンに特化した、住宅用不動産の抵当貸付を手がけるアメリカの貯蓄金融機関のことです。

貯蓄貸付組合(S&L)など、不良債権を抱えた金融機関が破綻すると、預金口座に入っていたはずの多量のお金が危険にさらされます。
貯蓄貸付組合(S&L)の破綻のツケは、最終的には、納税者のところに回ってきて、多額のツケを支払わされました。

貯蓄貸付組合(S&L)の破綻が相次いだ際に、1989年に整理信託公社(RTC)という政府機関が設立されました。
この時、RTCは、市場の暴落により抵当流れとなった不動産物件を、その扱い方を知っている人間の手に移したり、まるごと資産を売却するバルクセールを行ったり、証券化を活用し、民間の債権回収会社に管理と回収をまかせたりして、資産の回収につとめました。

ロバート・キヨサキ氏は、彼や彼の友人の多くにとっては、この時、RTCから譲られた抵当流れとなった不動産物件は、天国からの贈り物のようなものであったと、ふり返られています。

1990年代には、日本でも同じことが起こっています。
大量の不良債権を処理するために、日本の銀行も同じように、まるごと資産を安く売却するバルクセールを行い、外資が買い叩くということがありました。
日本の整理回収機構(RCC)は、RTCをモデルとしています。

学ばなければいけないことは、「歴史は繰り返す」、ということです。
どんな変化が訪れても、適切に対応できるように、つねに柔軟性を持っている必要があります。
経済の歴史の本を読み、学ぶことも大事でしょう。
経済は変化していきますが、歴史は繰り返します。

1986年の米国での税制改正のあとは、大きなビジネスチャンスが巷にあふれていたそうです。
不動産、株式、ビジネスなど、どれもが安い値段で手に入ったそうです。
当時、ロバート・キヨサキ氏は、投資対象を不動産だけに集中して、投資を行うことに決めています。

ロバート・キヨサキ氏が不動産を選んだ理由は、以下の通りです。

1.価格
家賃の相場がローンの返済額を大幅に上回っていたこと。

2.資金繰り
銀行は、不動産を買う場合は、お金を貸してくれるが、株式を買う場合には貸さないこと。

3.税金
不動産の買い換えで、税金を払わずに済むこと。
また、不動産の場合、減価償却ができるので節税になる。
ただし、税制は、政府の方針で変わってしまう場合があるので、投資を行う場合は、税制優遇を考えずに、純分採算が取れなければならない。

4.キャッシュフロー
家賃収入により、市場の動きを待て、不動産の価値が上がるのを待てること。

5.銀行になるチャンス
不動産は、銀行になるチャンスを与えてくれること。

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