日本と欧米の住宅事情の比較・住宅ローンの違い
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「負債があれば減らす努力を」というテーマについて解説しているページです。
日本では、住宅ローンを組んで持ち家を買うことが普通であると考える人が多いでしょうから、そもそもその住宅ローンの仕組み自体に疑問を感じる方は少ないでしょう。
しかし、日本の住宅ローンを欧米の住宅ローンと比べると、その仕組みはかなり違います。
はっきり言って、欧米の住宅ローンに比べると、日本の住宅ローンは消費者に不利な仕組みです。
まず、日本の住宅ローンの場合、個人の与信をもとに住宅ローンが組まれるクレジットローンです。
日本の住宅ローンでも、金融機関が土地・建物を担保として取りますが(抵当設定)、基本は個人の与信をもとにローンが組まれます。
つまり、支払に対する信用が高い人ほど、高額の住宅ローンが組めるということです。
医者や公務員、東証一部企業などに勤める人は、一般的に金融機関・銀行からの与信が高くなり、住宅ローンの枠も大きくできます。
与信が低い人は、住宅ローンを組みにくいということになります。
一方、欧米では、住宅ローンは物件担保ローンが基本となり、物件の評価額を元に融資が実行されます。
また、ノンリコースローンと呼ばれる融資が普通となっており、万が一住宅ローンの返済ができなくなった場合、住宅の土地・建物を返せば、ローンがなくなるという制度になっています。
欧米では、住宅ローンの貸し手である銀行が、物件の価格変動リスクを、背負っていることになります。
日本では、住宅ローンが返済できなくなり、持ち家を売ってもマイナス(残債)が残った場合でも、住宅ローンの返済は続けなければなりません。
ノンリコースローンのような融資制度は、個人の住宅ローンにはありません。
参考:
借りてはいけない住宅ローン
非常識すぎる日本の住宅ローン
ノンリコースローン
日本と欧米を比較した場合、住宅事情も大きく異なります。
欧米と比較して、日本の住宅は、非常に寿命が短いのです。
住宅の代替わり周期が、欧米は70年から100年以上あるのに対し、日本の場合、30年となっています。
つまり、それだけ新築の物件が多く、中古物件の供給が少なく、また新築志向が強いため、中古住宅の資産価値の下落も早くて大きいです。
上記のページでは、日本の中古住宅の平均価格は、新築時の60%であるのに対し、欧米では88%となっています。
欧米の場合、中古住宅でも、新築時に近い価格で購入する買手が多数存在することを意味します。
以上のような理由から、日本で新築の持ち家を住宅ローンで購入することは、やっぱり不利だよなぁ・・・と私は考えています。
逆に、中古住宅の下落幅は、欧米に比べて大きく下落しますから、耐久性の優れた中古住宅を狙うというのは、住宅費の支出を抑えるためには、日本では非常に有効な方法ではないか、とも考えています。
参考:住宅費の節約
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